日商簿記3級

受験してみて

 日商簿記3級については、当時の会社の上司から「これくらいの会計知識は持っておけ」とのお達しがあり、わたしもその意見に賛同し、取得することになりました。独学ではありますがばっちり勉強しました。しかし、第107回の試験で一度落ちました。例年になく問題の難易度が上がり、過去問にない問題ばかりで歯が立たない状況でした。2回目の受験で受かった時はまた例年の問題に戻ったため、最低でも95点は取れたという感触でした。資格の学校に通って取得される方もいるようですが、十分に独学(前提知識なし)でもチャレンジできる資格だと思います。

勉強方法

 内容の理解は全て電車内で行いました。その後、先輩からテキストを借り、家で問題をこれでもかというくらい解きました。

使用したテキスト

らくらく合格うかるぞ 日商簿記3級 落合孝裕/監修 簿記合格研究会/著訓 週刊住宅新聞社


 電車の中では上記のテキストを何度も読みました。ただ、内容的に物足りない感じがあります。
これ一冊で試験を乗り切るのは無理です。簿記のテキストは種類も豊富で、価格もお手ごろですので数冊買っておいた方がよいでしょう。特にお勧めなのが、実際のテスト形式でまとめられている問題集です。カテゴリごとに分別されているものだと、章を進めているうちに「慣れ」がでてきてしまうので、とにかく実戦形式の問題集、もしくは過去問を選ぶべきです。

受験に備えて

 比較的覚えることは少ない試験なので、何よりも実戦慣れすることが一番の近道でしょう。また、他の試験にはなかなかない電卓を使う試験です。電卓での計算にも慣れておく必要があります。時間を計って何度も実戦形式の問題を解いてください。その段階で合格点に達していれば、本番でも十分に通用します。
 また、電卓についてですが、高機能なものは必要はありませんが、0のボタンにこだわる人は「000」「00」などのボタンがある電卓を選んでいるようです。自分に合ったものを選んで、当日電池切れがないように事前にしっかり確認しておきましょう。
 ちなみに、受験の申し込みは各地域の商工会議所で受け付けています。申し込み期間は非常に短く、平日のみの場合もありますので、事前にしっかりと確認してください。

受験を終えて

 問題の性質的にもそうなのですが、手応えがあれば受かる試験です。結果についても点数は発表されず、Webや商工会議所にて合格者の受験番号のみが発表されます。(満点の人は色分けされていますが)
 受験会場には他の試験と違って、高校生、ベテランの方、何をやっているのか分からない人などがいて、受験者層はさまざまです。「こいつらにできるのに、俺にできねーわけがねー」というような強気で、気合を入れて臨んでください。

 この資格を取得したころには実践で使うことは少なかったのですが、組織の予算などを管理し始めると「あの時取っておいてよかった」と思うことがあります。同様の思いで、「いまさら簿記を取ろうと思う!」という同世代も複数知っています。資格取得のベストなタイミングは人それぞれ決めればいいと思いますが、「あの時取っておいてよかった」という思えることに、若い頃のわたし自身に感謝の気持ちを捧げたいです。